「ヤマが終わらんと梅雨はあけん」
と博多では言うほど、初夏の風物詩である山笠(やまかさ)。
ユネスコ無形文化遺産にも
登録されたのをご存知ですか?
最近では全国的に有名になり、
観光客も増え博多っ子以外の参加も増えた山笠ですが、
本来は博多の男のお祭りです。
そんな山笠について、ちょっとだけできる限り
わかりやすく解説してみたいと思います♪
山笠ってそもそもなんのお祭り?
山笠は、櫛田神社のスサノオノミコトに対して
奉納される祇園祭で、実は700年以上歴史が続く
伝統あるお祭りなのです!
* → Wikipediaを参照。
冒頭にも書いていますが、
博多では山笠(ヤマカサ)のことを「ヤマ」と呼び、
ヤマは7/1~7/15までの期間続く
というのが特徴のひとつです。
山笠の日程表
そんな長い期間のお祭りなので、
観光にはいつ行ったらいいか分からない!
という方もいらっしゃるでしょう。
では、山笠がどんなスケジュールで
行われているのか、ご紹介します!
7/1 |
注連(しめ)下ろし |
ご神入れ |
|
当番町お汐井とり |
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7/9 |
全流れお汐井とり |
7/10 |
流舁き |
7/11 |
朝山笠(祝儀山) |
他流舁き |
|
7/12 |
追い山ならし |
7/13 |
集団山見せ |
7/14 |
流舁き |
7/15 |
追山笠 |
これが、基本的な山笠のスケジュールです。
これは毎年変わることなく、曜日も関係なく行われます。
母が博多区出身で、山笠のシーズンになると
小さい頃はよく長期で博多に里帰りをしていました。
私の中のイメージでは、山笠の時期はおじいちゃん達が
毎日はしゃいでいる、という印象しかありませんが(笑)
その中でもやっぱり見どころは
櫛田入りする追山笠(おいやまがさ)ではないでしょうか。
日の出とともに始まる一番山笠の櫛田入りから、
コースに舁き山(かきやま)が出ていく様は圧巻です!
その他の各行事の細かい意味は、
公式サイトを参照してください。
山笠のツウな見どころ
一番のド迫力と見応えは、
追山笠であることは間違いありません!
しかし、追山笠当日沿道は、
とにかくすごい人だかり!
間近で見るにはかなり苦戦を
強いられること間違いなしです。
山笠に命をかける男たちの、
かっこいいふんどし姿を間近で見たい!
という人には7/10の流舁きがオススメです。
流(ながれ)によってスタート時刻が違ったりするため、
事前に関係者に確認する必要がありますが、
追山笠では通らない町内の細い路地を
通ったりするので、間近で楽しむことができます。
また、7/9に行われるお汐井(しおい)とりもオススメです。
山笠が始まって初めて各流の
舁き手が揃うので迫力がありますよ。
それでも追山笠の迫力にはかないませんので、
追山笠を楽しみたい!という人は
大博通り沿いで見るのがオススメ!
大博通り沿いはヤマがゆっくり進みますし、
とっても広い道なので比較的
見やすいのではないかと思います。
山笠のイロイロ
山笠には、聞くと『へぇ~!』と
言いたくなるうんちくがいくつかあります。
《山笠期間中はきゅうりは食べてはいけない》
これの一番有力とされる説は、櫛田神社の神紋に
きゅうりの断面が似ているということから
食べなくなったという説です。
この期間中は、サラダやサンドイッチなどに
混ぜてあるきゅうりも一切口にしません。
なので、例えばその時期に結婚式を行う場合ゲストに
山笠関係者がいる場合は、うっかりきゅうりを
出してしまわないように厳重に注意が必要です。
もしも出してしまったら・・・かなりのクレームになっちゃうかも?!
《そもそも流ってなに?!》
千代流、中州流、土居流などなど、
〇〇流(ながれ)ってよく聞くけど、いったい
どうやって決まっているのか。
これはだいたい10~15くらいの博多区内の町が
集まって出来たグループで、全部で7つあります。
その起源は豊臣秀吉の時代までさかのぼり、
太閣町割りが起源とされているそうです。
東は御笠川、西は博多川を境に
町割りがされており、それぞれ千代流、中州流、
土居流、東流、恵比寿流、大黒流、西流があります。
また、毎年持ち回りで1番山が順番で回るのですが、
一番山の流は追山笠で櫛田入りする時に、
祝いめでたを歌える特権があります。
《今さら聞けない飾り山と舁き山》
舁き山(かきやま)とか飾り山とか、そもそも何が違うの?と
思っている人も多いかもしれません。
読んで字のごとく、担ぐことはなく、奉納するために
作られる山笠のことを飾り山といいます。
本来昔は2つはなかったのですが、
福岡の発展で電線などが張り巡らされるようになると、
山笠が電線を切ったりして危ないということから、
山笠がなくなるかもしれない!という危機が一度起こりました。
それを救うために、奉納のための飾り山と、
担ぐための舁き山のふたつに分けられたそうです。
→ 【参考文書】
山笠でパワーを分けてもらって夏を乗り切ろう!
普段は女好きな博多っ子たちも、
この時期ばかりは女人断ちがならわしです。
(それくらい?!笑)山笠は、とにかく博多の男たちの
パワーと情熱がこもった、アツいお祭りです!
これから暑くなり、すでに夏バテしそう!
だという人も、山笠を観て、お櫛田さんのご利益にあやかって、
元気いっぱい夏を乗り切りましょう!