当時下の子供が5歳のときのことです。
上の子も含め、姪っ子と甥っ子、私と夫の6人で遊園地のプールに遊びに行きました。
上の子は小学生だったこともあり一人でスイスイ泳いでいくことができるのですが、下の子はどちらかというとカナヅチで、幼稚園のプールでもまだ水を怖がっているようなところがありました。
私は ”浮き輪を絶対離さないように” と言い聞かせ、夫に子供たちを託して遊ばせました。
本来だったら私も一緒に泳いで子供の傍にいなければならないのですが、自身が当時皮膚炎にかかっていたこともあり、プールの外で見守っていることにしました。
楽しい!けど、キケンはつきもの
子どもたちは流れるプールに入り、楽しそうにビーチボール投げに興じていました。
最初は割と水深の浅いところで遊んでいたのですが、流れるプールということもあり、だんだん水深の深い方へ移動しているようでした。
水で滑ったビーチボールはすぐ遠くへ飛んでいき、その都度彼らは流れる水に逆らって泳いでいきます。
下の子に渡そうと投げられたボールは、彼女の手の中でつるっと滑り、うまくつかめません。
それでも小さな体で一生懸命取ろうと、ボールを追いかけました。
やっとつかめそうと思ったら水に流されたり、再び手の中で滑ったりの繰り返し。
中には親切にボールを取ってくれようとしてくれる周りの方もいましたが、なかなかうまく下の子の手に渡りません。
同時に、彼女の体はだんだん水深の深い方へ流されていくのが分かりました。
一緒に遊んでいた姪っこも夫も、なんとか下の子の方で行こうとするのですが、水の流れが邪魔して、うまく進めません。
下の子は浮き輪の中で小さな頭を上下させながら、苦しそうに見えました。
私は慌てて監視員さんのところに行き、助けてくれるよう求めました。
人でごった返したプールの中で、ほどなくして下の子は水深の浅い方へ連れていかれました。
手にしっかりボールを抱えた彼女は、ぐったりとしていましたがいつものような笑顔を見せ、心が痛みました。
思いもよらなかった・・・
元々は浅瀬で遊んでいたこともあり、まさかこんなことになるとは思わず、浮き輪がなかったらと思うとぞっとしました。
「人がたくさんいるプールだから安心だ」
と思い込んでいましたが、返って小さな子供は見落とされ、危険性があることを実感しました。
それ以来、子供とプールに行くときは目を離さないようにし、
- 疲れたときは無理に泳がないこと
- 困ったときは周りに助けを求めること
を言い聞かせるようにしました。