デリケートな子に多い「アセトン尿症」で悩んでいませんか?

息子が1歳になったばかりの頃。一緒に暮らしていた祖母が亡くなり、通夜を終えた後の出来事です。

自宅に戻る途中、やたらボーっとしている息子。たくさんの人に囲まれるのは初めてだし、みんな黒い服で、驚いたのかなくらいに思っていました。

翌日の告別式のこともあり、早めに寝かせることに。寝息をたて始めてから1時間後くらいでしょうか。息子が横になったまま吐き出したのです。

電気をつけて息子の顔を見ると、全く赤みがなく真っ白でした。名前を呼んでも反応が鈍く、吐くものがなくなっても気持ちが悪そうです。

突発性発疹しか経験がなかったのであわてました。それも、いつもと様子が違いすぎます。朝まで待つのは危険だろうと救急外来へ。

消化器系の病気かもしれないと言われ、その夜は入院し、翌日検査をしました。検査結果は異常なし。それどころか、入院後点滴を始めたら嘘のように元気になり、普段通りまで回復していました。

結局、疲れだろうと言うことですぐ退院。アレルギーもある子なので、通夜で食べたバナナを疑ったりしていました。

数日後。それまで元気に遊んでいました。熱もないのに、午後からボーっとしているなと思っていたら、また同様の症状が現れました。真っ青になって吐き、意識もはっきりしないのです。

二度目の入院。今度はてんかんかもと言われました。てんかんだったらどうしよう、不安でいっぱいでした。薬を使って眠らせ、脳波をとりました。でも、この時も入院して点滴をしたらすぐに元気になったのです。脳波にも問題はありませんでした。

数か月たち、あの時のことは疑問が残りつつも平穏な日々。そんなころにまたあの症状が襲ってきたのです。

娘の家庭訪問で、先生がいらっしゃり、その後娘のお友達とそのママたちがきて夕方まで楽しく過ごしました。息子もお姉ちゃんたちにまじって楽しそうです。みんなが帰って、片づけをしていたら、息子が吐き始めました。

たまたま、前回までと違う病院を受診することになりました。そこで初めて、「アセトン尿症」ではないか?と言われたのです。アセトン尿症はいわゆる「自家中毒」のことです。原因ははっきりしないのですが、神経質な子がなりやすいようです。

エネルギーとなる糖分が不足し、脂肪を分解してエネルギーにしようとする結果起こるアセトン尿症。脂肪を分解する際にできる、ケトン体という物質が気持ち悪さの原因です。

病気が分かってからは、長時間空腹にならないように、人ごみに行く時間は短く、ストレスを与えないように、怪しいなと思ったら吐く前に糖分のある飲み物を少しずつ与えるなど注意しました。

発作はだんだん間隔があき、小1を最後に起きていません。今、私と同じように不安なかたがいるかもしれませんね。アセトン尿症は発達とともに落ち着いてきます。発作が起きたら慌てないことはもちろん、起こしそうな状況を作らないようにすることも大切だと思います。
アセトン尿症に詳しくない小児科の先生もいるようです。変だなと思ったら、違う病院を受診するのもいいかもしれません。

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